子供が目薬をさせてくれなくて困っています。
どうすれば上手にできるでしょうか。
子供に病気はつきものですが、具合が悪くて薬を使えないと困りますよね。
非常にわかります。親も辛いですよね。
私も2人の娘がいて、薬を使いたがらなくて困りました。でも薬の知識があればいろいろ試すことができるので、うまく使える方法を見つけられました。
小児の薬の使い方は、すべての親が悩む壁ですので、ある程度の決まり(共通の方法)がすでにできています。
目薬に関しては使い方がほぼ確立しています。その方法を紹介します。
なお、シロップ剤・粉薬・坐薬に関しては以下の記事で紹介しています。
【徹底解説】子供・乳幼児の薬の飲ませ方を現役病院薬剤師が解説(シロップ剤・粉薬・坐薬)
子供の目薬の使い方
- 泣き止んでから使用します。
- 仰向けにし、頭部をなるべく固定し、ガーゼで目の周りを清潔にします。
- 目頭付近に1滴落とします。
- まぶたを閉じさせ、目頭を押さえると効果的です。
- 点眼できたら、必ず褒めましょう。
①泣き止むのを待つ
泣いていると涙で点眼薬が流れ出てしまい、効果がなくなってしまうため注意が必要です。
泣き止むまで待ち、寝てしまってからでも点眼することをお勧めします。
②目頭付近に点眼する。
まず、濡らしたガーゼなどで点眼する目の周りを清拭します。
のどの奥に入らないように注意しながら、頬の内側に流し込みます。
③目頭を押さえてあげる
目頭には「鼻涙管」と呼ばれる目と鼻を繋ぐ管が存在します。
そのままだと目薬はその鼻涙管を通って鼻や口に流れていってしまいます。
目頭を押さえることで、目薬が流れて行ってしまうのを防ぐことができます。
④点眼できたら必ず褒める。
子供は褒められることで「また頑張ろう」と思ってくれることが多いです。
嫌なことを受け入れてくれたのをたくさん褒めてあげましょう。
塗り薬の使い方
- 手洗いをして手を清潔にする。
- チューブから適量を指にとり、患部に塗布する。※「適量」は下で説明します。
- 患部を気にしてしまう場合は、ガーゼや絆創膏で覆うことを考慮する。
軟膏の量の目安(フィンガーチップユニット:FTU)
一般的に軟膏の量の目安として使われる言葉があります。それがフィンガーチップユニット(FTU)です。
これは、大人の人差し指の先端から第一関節まで軟膏を出した量で、大人の手のひらの2枚分の面積を塗ることができるという、目安の量として知られています。
手のひら1枚分ほどの面積を塗りたければ、人差し指先端から指の腹くらいまで軟膏を出して塗ってください。
あくまで目安ですので、軟膏がとれてしまう場合はやや厚めに塗るなどの工夫は全然OKです。
塗る量よりも、塗り続けることが早く治すコツです。
ステロイドの軟膏は赤くなっているところだけ塗る
①ステロイドは炎症を抑えてくれる薬です。
炎症止めなので、正常な皮膚に塗ってもほとんど効果はありません。
そのため、炎症を起こしている皮膚だけに乗せるように塗ります。
②ステロイド外用剤の副作用は皮膚萎縮・色素沈着
かなり継続的に強力なステロイド剤を使用していると、「色素沈着」「皮膚萎縮」を起こすことあると言われています。
そのため、顔や首のような皮膚が薄いところには、副作用の影響を受けやすいので、ロコイド軟膏やキンダベート軟膏など、比較的マイルドな効果を有するステロイドを使用します。
③保湿剤とステロイドが両方ある場合
アトピー性皮膚炎の場合は、乾燥対策に保湿剤もセットで処方されることがほとんどです。
まず保湿剤を先に全体的に塗り、後からステロイド剤を局所的に使用してください。
もらったお薬は欠かさず塗るようにしましょう。数日塗っただけでは効果が見られない場合もあります。これが一番大切です。
ただし、塗った後にヒリヒリする・赤みが増すなどがあれば、使用するのをやめて、かかりつけにご相談ください。軟膏が体に合っていない可能性があります。
以上の記事が、少しでもお役に立てたなら幸いです。
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