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この記事を読むメリット
- 「医療統計の基礎のキソ」の本の感想・レビューを知る
- 自分の勉強にこの本が向いているか理解できる
- 買うべきかそうでないか判断できる
統計の勉強本「医療統計の基礎のキソ」とは・・
統計の「読み方」を勉強するための本
医療統計を「使う」ための本はたくさん置いてあるのに、医療統計を「読む」ための本は非常に少ないのが現状です。
◎以下の方にはおススメです
・医療統計の解釈のしかたを復習したい人
・論文を書かないけど、読むことが多い人
・医療統計の勉強し始めた人
逆に言えば、論文発表のために統計を行いたい人には不適切であると思います。
3巻編成となっている
1巻「まずは統計アレルギーを克服しよう」:P値や信頼区間といった用語の定義をわかりやすいく説明
2巻「結果の解釈ができるようになろう」:観察研究・介入研究。相対危険度やオッズ比について
3巻「研究の質を評価できるようになろう」:統計を適切に判断するための解釈方法・エビデンス研究について
理解度に応じて購入する巻を選択できるようになっています。
練習問題が各章にあり、理解を助ける
1巻、2巻、3巻の中でそれぞれ1~9章ほどに分かれており、各章の最後に練習問題がついています。
その練習問題を解くことで、読んだことがきちんと理解できたかどうかを試すことができます。
皆さんも知っているとおり、問題を解くことは記憶の定着に最も効率的です。
「医学統計の基礎のキソ」で勉強した感想
イラストや画像が多い
統計の教科書は文字やグラフが多くなりがちであり、わかりにくいことが多いです。
しかし、この本はイラストや図解が多く採用されており、非常にわかりやすさ重視で作成されています。
そのため、統計本であるのにも関わらず、本当にスラスラと理解できる一冊であったと思います。
統計本に拒否反応があった私でも、本当にわかりやすいのでスラスラを読めました。
苦手意識ある方にこそおすすめの一冊です。
分かりやすい例を提示してくれる
統計学では、どんな人を対象に、どんな群に分けて、どんな差を比較されている、のかを常に考えなければなりません。
さらに、結果の解釈もについても、その差が示しているものは何なのかがわからなくてはなりません。
この本では、そんな「わかりにくさ」の1つ1つについて「わかりやすい図解」を載せてくれています。
毎回このような図解と一緒に理解することができたので、とても助かりました。
練習問題で復習できる
各章の最後に練習問題を載せてくれています。
理解できたつもりになっていた部分を復習でき、とても有用でした。
また、問題でさらに理解できることが多く、「このことだったのか」と記憶に定着させることができたと思います。
まとめ
統計を「読み」たい人にはおすすめ
医療統計を「使う」ための本はたくさん置いてあるのに、医療統計を「読む」ための本は非常に少ないです。
そのため、「統計を読む」能力を高めたい人には全員にお勧めできます。
3巻編成のため、実力に合わせて購入できます。(筆者は全巻を購入しました。)
統計を「書き」たい人には不十分
統計を使いこなして、論文を書きたいと考えている人には、おすすめしません。
世の中には統計を「書く」ための本がたくさんありますので、そちらを探すことをおすすめいたしまします。
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