【徹底解説】子供・乳幼児の薬の飲ませ方を現役病院薬剤師が解説(シロップ剤・粉薬・坐薬)

子供・薬 画像 薬剤師の知識
悩む母親
悩む母親

子供が薬を飲んでくれなくて困っています。

どうすれば飲んでくれるでしょうか。

子供に病気はつきものですが、具合が悪くて薬を飲んでくれないと困りますよね。

sakaguchi
sakaguchi

非常にわかります。親も辛いですよね。

私も2人の娘が飲まなくて困りました。でも薬の知識があればいろいろ試すことができるので、飲んでくれる方法を見つけられました。

小児の薬の飲ませ方は、すべての親が悩む壁ですので、ある程度の決まり(共通の方法)がすでにできています。

それでも飲んでくれない方には、薬学的に混ぜてよいもの悪いものを解説しますので、子供が好きなものから試していってください。

シロップ剤の上手な飲ませ方

  • 飲ませる前にボトルを上下反転させるなどをし、薬を均一にします。
  • 正確に1回量を量り取ります。ボトルの真横からメモリをチェック。
  • 冷蔵庫で保管。期限を過ぎたものは捨ててください。

①スプーン

少し深めの子供用スプーンを口の奥に入れて流し込みます。

ただし、スプーンは小さすぎる子供(0歳児など)には向いていません。スプーンが口に合わない場合は、スポイトを使用することができます。

②スポイト

のどの奥に入らないように注意しながら、頬の内側に流し込みます。

または、スポイトの先端を舌の下に置くと、のどに入らないようにすることができます。

薬を徐々に注入することが大切です。

③小さめのコップ

コップ飲みができるようになった子はコップで。水で薄めて量を増やした方が飲みやすいです。

甘味を嫌がる子でなければそのまま飲むのでも問題ありません。

④哺乳瓶の乳首

ミルクを飲んでいる子なら、哺乳瓶の乳首を利用するとうまくいくことがあります。

乳首の部分にシロップ剤を入れて、赤ちゃんにくわえさせます。

粉薬の飲ませ方

  • 数滴の水を加えてペースト状にねり、指のはらでとって上あごに擦り付け、その後水を飲みます。
  • 小さなに薬を入れ、少量の水やぬるま湯を飲ませます。
  • ゼリーやヨーグルトなど子どもの好きな食べ物に混ぜて飲ませます。

混ぜていいもの

ヨーグルト、ゼリー、プリン。ジャムココア、きな粉、ムース、バナナなど

服薬ゼリーはオブラートのように味を隠してくれるのでお勧めです。味が濃い目で好きな子が多い印象です。

sakaguchi
sakaguchi

うちではヨーグルトやジャムに混ぜて飲ませていましたが、服薬ゼリーを使用したらもっとパクパクを薬を飲んでくれるので、今では服薬ゼリーに頼っています。

また、薬の種類によっては混ぜない方が良いものもありますので、次に説明していきます。

混ぜてはいけないもの

①はちみつ

1歳未満の子供には使用してはいけません

②育児用ミルク

薬の影響で味がかわってしまい、ミルクを嫌いになってしまう可能性があります。

③熱い汁もの

スープなどは高温であり薬の成分を変質させる可能性があります。

座薬

①おむつ替えするような感じで両足をあげて、坐薬の先を食用油等で湿らせます

 とがった方から入れる坐薬と、とがっていない方から入れる坐薬があるので、よく図や説明書を確認してください。

②坐薬を入れたら30秒くらいティッシュで肛門を抑えましょう

 用量が半分のときはナイフなどで座薬を半分に切って使用しましょう。

※切るときは真横に切るのではなく、斜めにとがるように切ると挿入しやすくなります。

※10分くらいして便と一緒に出てきてしまっても、吸収された分はかなりありますので、1時間ほど効果を見てあげてください。

最後に

子供に薬を飲ませる際には、子供が安心して受け入れられる方法を使用することが大切です。

薬剤師や医師に相談し、最適な方法を見つけることが重要です。薬を飲むことができるようになるまで、子供を優しくサポートしてあげてください。

子どもの症状ごとに対処策があります。それは別記事にまとめていますのでしてください。

~参考文献~

小児科領域の薬剤業務ハンドブック、じほう 2008

調剤学総論 改訂10版 南山堂 2011

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